用語〔さ〕〜〔そ〕
再築工法
 残地以外の場所(構外)に、現在の建物(従前の建物)と同種同等の建物を建築する、あるいは残地(構内)に現在
の建物(従前の建物)と同種同等の建物又は、照応する建物を建築する工法。
前者を『構外再築工法』、後者を『構内再築工法』と呼んでいます。

更地価格
 更地価格とは、建物等の定着物がなく、かつ、使用利益を制約する権利の付着していない宅地(更地)について、当
該宅地の最有効使用を前提とした価格をいいます。
このような価格は、いわゆる当該宅地の完全所有権価格として理解されるものであって、更地を評価する場合だけで
なく、土地に関する所有権以外の権利の価格、建付地等を評価する場合の基本となるものとして、重要です。なお、地
価公示法における標準地の価格(公示価格)は更地の正常価格です。

残借地権
 借地権の設定されている土地の一部が起業地になる場合に、残地に存在する借地権が残借地権といわれているも
のです。
 残借地権に対する補償は、一般的には、残地補償の額に借地権の割合を乗じて算出する方法をとっています。この
場合の借地権の割合は、起業地における借地権の割合と同じものを用いる場合が多いですが、残地について土地所
有者と借地人がこれと異なる借地権割合を取り決めている場合には取り決められている割合を用いることもあります。
ただし、この方法を用いることが適当でない場合があります。
借地権の場合は、残借地が狭少なために合理的な移転先とならないときは、借地権者は、残借地を譲渡して、その譲
渡代金と合わせて移転先を確保する必要に迫られますが、狭少な借地権の譲渡は実際には困難なことが多く、著しい
売却損を被ったり、事実上借地権を放棄することが予測されるます。
すなわち、借地権の残存する残地が合理的な移転先とならない場合において、残地の借地権等の市場性が相当程度
減ずるときは、残地等の面積に対応する従前の借地権の価格相当額を限度として適正に算定した額を補償すること
ができるようになっています。

残地工事費補償
 残地工事費補償とは、一団の土地の一部を取得又は使用することに伴って、残地が生じた場合は、その残地につい
て従来の用法による利用価値を維持するために、通路、みぞ、かき、さく、その他工作物の新築、改築、増築、若しくは
修繕又は盛土若しくは切土の工事をする必要があるときに、それらの工事に要する費用を補償することをいうもので
す。一般に「みぞ、かき補償」と呼ばれ、土地収用法第75条及び損失補償基準第54条に規定されるものです。
例えば、新設道路と残地との間に高低差が生じ、道路又は階段等との施設を設置するための工事費用、あるいは新
設道路と残地上にある建物との距離が著しく接近したため、かき、さく、へい等のめかくし用の施設の設置費用等を補
償する場合がこれにあたります。

時点修正
 不動産の価格は、価格形成要因の変化に伴い、常に価格は変動し、また推移しているものです。したがって、対象不
動産の比準価格の判定の指標となる取引価格は取引時点が対象不動産の価格判定の時点(価格時点)と同じ時期で
あるのが望ましいものですが、取引時点と対象不動産の価格時点がそれぞれ異なっているのが通常です。このため、
その取引時点と価格時点との間に価格水準の変動があると認められる場合には、取引価格を価格時点における価格
に修正しなければならないわけで、これを通常、時点修正とよんでいます。

借地権割合
 借地権は、広義には他人の土地の利用権一般の意味に使用されていますが、法的には宅地の利用権、すなわち
「建物の所有を目的とする地上権及び貸借権」(借地法第1条)の狭義に使用されています。
借地権の評価方法は、損失補償、不動産鑑定評価、相続税課税評価等において行われていますが、「借地権割合」に
よる方法が一般的です。
借地権割合とは、借地権の目的となっている土地の価格(完全所有権価格)に対する借地権価格の割合です。

少数者残存補償
 少数者残存補償については損失補償基準要綱で「土地等の取得又は土地等の使用に係る土地を事業の用に供す
ることにより、生活共同体から分離される者が生ずる場合においてこれらの者に受忍の範囲を超えるような著しい損失
があると認められるときは、これにの者に対して、その者の請求により、個々の実情に応じて適性と認められる額を補
償することができるものとする。」と規定されています。
この補償は、直接財産権の取得による損失を補償するということでなく、生活共同体から分離される場合に、受忍の範
囲を超えるような著しい損失があり、公平に原則に著しく反するような場合についてのみ経済的利益の喪失を社会政
策上の見地から補償しようとするものです。

嘱託登記
 嘱託登記とは、官庁又は公署が登記所に嘱託して行なう登記をいいます。

所有権移転登記
 不動産の売買は当事者の意思表示のみによってその効力が生じますが、第三者に対抗するためには所有権移転登
記を必要とします(民法第177条)。

造作買取請求権
 借家法は、借家人が家主の承諾を得て建物に付加しまたは家主から買い受けた畳、建具、その他の造作を借家契
約終了の際、時価で家主に買取ることを請求する権利を認めています。さらに、この規定に反して借家人に不利な特
約をしても、借家人を保護する趣旨の強行規定を設けています。。
造作について明確な定義はありませんが、判例では物干場、台所吊戸棚、店据付戸棚、神棚、障子、襖、雨戸、電気・
ガス・水道設備、看板、煙突などを造作として認めています。
判例は造作か否かを判断する尺度として、建物に付加された物であって、それを建物から取払うとその物の価値が著
しく減少するかどうか、つまり、借家人に買収請求権を認めないと借家人が大きな損害が受けるかどうかを基準として
いるようです。

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